めんどくさいことを先延ばしにしてしまうのは、性格の問題ではありません。ではなぜ私たちは先延ばしをしてしまうのでしょうか?
コロナ禍で完全在宅のフリーライターとなり、先延ばしグセに悩んでいた私は、本や海外の動画、ポッドキャストから心や脳の仕組みについて学んできました。
今日は元ズボラでめんどくさがりだった私が、アメリカのポッドキャストで学んだことと、自分の先延ばしグセがよくなった実体験から得た気づきをシェアしたいと思います。
めんどくさいことを先延ばしにする理由
アメリカや世界で大人気のメル・ロビンスのポッドキャストをよく聴いています。彼女は著名な医者や教授と対談し、人生を変えるような習慣や行動について発信しています。そこで先延ばしをやめる方法が紹介されていました。
彼女自身も先延ばしに悩んでいたので、膨大なリサーチを重ねてきました。人が先延ばしをする理由は、ストレスを避けるためだといいます。意志の力がないわけでも、怠け者だからでもありません。
先延ばしの研究を行うティモシー・ピッツェル教授によると、先延ばしの定義は、今この瞬間にいい気分になるために無意識にしていることです。つまり、学生時代にテスト勉強をせず、無性に片付けをしてしまうこと(私はそうでした)も、自分を守るための行動だったわけですね。
すぐやる習慣を身につける3ステップ
メル・ロビンスのポッドキャストで紹介されていた、先延ばしをやめるための3ステップをご紹介します。
自然な表現で、私なりの解釈も入れていますが、よかったら気楽に試してみてください。
1.先延ばしした自分を許す
すぐやる人になるためには、自分を認めて許してあげることが大切です。これまで先延ばしの習慣があったというだけで、誰でもその習慣を変えられます。
先延ばしをする人は自分を責めがちです。たとえば、駐禁チケットが切られていたとします。その瞬間、自分のダメな部分にストレスを感じ、支払いを先延ばしにします。駐禁チケットをどこかに放置することで、ストレスから逃れられるからです。結果、請求料金が2倍に。また自分を責めて先延ばしの悪循環を繰り返してしまいます。
反対に、先延ばしをした自分を許すとどうなるのでしょうか?
ありのままの自分を認めることで、ストレスを感じていた心が落ち着き、そのときにできる最善の行動を選べるようになります。駐禁チケットの例の場合、一番いい行動は今すぐ支払うことですよね。思考を変えると行動が変わり、すぐやる習慣が少しずつ身につきます。
2.ストレスの正体を見つける
先延ばしした自分を許したあとは、「自分は何にストレスを感じているのか」を探ります。私は確定申告を先延ばしにして、重い腰が上がりませんでした。単に確定申告が嫌いなんだと思い込んでいたのですが、意外と楽しんでいる自分がいます。
ここでわかったのは、確定申告自体がストレスの正体ではないこと。今月やりたいことや目標にしたことができるかどうかを心配していたのです。2月は日数が少ないうえに仕事もプライベートの予定も多いとなると、先々のことを考えてストレスを感じていました。
それに自分に気づいたあとは、「目標を叶えられなくていい」「できることをできるだけする」という思考に切り替えました。このようにストレスの正体がわかると、どんな行動をとればいいか、冷静に考えられるようになります。
3.未来の自分を幸せにする
最後は行動のステップです。先延ばしをした自分を許し、ストレスの正体を見つけたら、「未来の自分が、今の自分にしてほしいことはなんだろう?」と考えてみてください。1ミリでもいいからめんどくさいと思っていることを進めると、未来の自分はきっと喜びます。
仕事から疲れて帰宅し、お皿洗いがめんどくさいときがあったとします。何をすれば次の日の自分は喜ぶでしょう?シンクにお皿が山積みにされている状態か、お皿がきれいに片付けられた状態か。そうやって考えると、めんどくさいこともパッとできるようになります。
それでも行動に移せないときは、5秒ルールを使ってみてください。「5、4、3、2、1」と数えている間に動き出すというルールです。1分でもいいので、とりあえずやってみるという軽い気持ちで大丈夫です。一度スタートしてみると、体が勝手に動き、意外とできたりします。未来の自分が幸せになるための行動と思えば、きっと足取りも軽くなるはずです。
さいごに:私がすぐやる人になれた方法
子供のころから宿題ややらないといけないことを先延ばししていた私は、フリーランスになってからもめんどくさい作業をいつも後回しにして、確定申告の締め切り日に慌てて提出するタイプでした。
今も先延ばしをすることはありますが、あの頃よりはすぐやるクセが身についたと思っています。ドイツ人の彼からはリスのようにいつも動いていると言われるほどの変わりようです。
私がすぐやる人になれた理由は、ひとつの方法だけではありませんが、ゆるミニマルな暮らしの影響が大きいと思っています。ものが減ることで家事がしやすくなり、仕事にも集中できるようになったのはもちろん、根本の考え方がシンプルになりました。
ものと同じで、考え方や習慣を見直し、自分が心地よく過ごすためにはどうしたらいいかを真剣に考えるようになったのです。時間やお金の使い方から日々の小さな習慣、働き方や生き方までも整理整頓するように。
遠回りに見えますが、日々の暮らしを整えることで気持ちが楽になり、幸せに過ごすために「すぐやる」が染みついていきます。
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